明治時代の仏教哲学者、教育家(1858~1919年)。幼名岸丸。
東洋大学の創設者。心霊現象の科学的・批判的研究の先駆者。
井上円了は明治17年(1884年)ごろより心霊現象を含む怪異現象の研究を始め、明治19年には、当時一流の学者を中心に日本最初の心霊現象の科学的研究グループ「不思議研究会」を結成した。
後にこの会は彼の病気によって中断したが、その後も個人としての研究だけは続け、明治26年にはその成果をまとめて『妖怪学講義』として発表した。
彼の妖怪学はその当時の科学でも十分に説明が可能な偽の不思議(仮怪)と本当の謎(真怪)とを区別することを第一の目的としたもので同書は現在でも心霊現象研究の古典とされている。